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札幌市|コンクールの自由曲についての考察【音楽工房G.M.P】

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札幌市|コンクールにおける自由曲についての考察【音楽工房G.M.P】

札幌市|コンクールにおける自由曲についての考察【音楽工房G.M.P】

2024/04/06

コンクールにおける自由曲についての所感

札幌市南区真駒内駅近く、柏丘にある音楽教室(ピアノ教室、声楽教室)の大楽勝美です。今回もブログをお読みいただき、誠にありがとうございます。

先日、コンクールの全国大会の審査に名古屋に行ってきました。未就学児の方から大人の方までが朝の9時半から夜の8時半過ぎまで熱演を繰り広げられました。今回で5回目のコンクールでしたが、そのレベルは確かに上がってきました。これからがまた楽しみになろうかと確信しました。

さて、このコンクールに限らず近年は自由曲の選択傾向に少々偏向が見られる感があるような気がします。特に小さいお子さんが弾かれる曲が日本人作曲家の作品が多いと感じます。日本人の曲が悪いとは決して思いませんが、なぜ多いのでしょうか?ある審査員の先生に聞いてみると「選択肢が多いからではないのでしょうか」とのこと。

確かに日本人の感性に合って、テクニック的にも様々なレベルに合わせられ、コンクールにも映える作品が沢山あり、その数は西洋の作曲家よりも格段に豊富です。そしてまた、結構いい曲もありますね。

ところが、ある年齢以上になると選択する自由曲がベートーヴェンやショパン、ラフマニノフなどの作品に変わっていきます。日本人の作品はほとんど選択されません。とは言ってもロマン派、近現代曲がほとんどです。まあ、この傾向はごく自然だと思いますが。

僕が演奏を聴く場合、「ああ、この方は古典派の曲をあまりやってないな。」ということが聴いているとすぐに分かります。もちろんコンクールなどではその弾いている曲での採点ですからやってるやってないは全く採点には関係はありません(笑)。

ただ、コンクールに入賞しようとするがためだけに、自由曲を選択してほしくないなというのが本音です。古典派の作品で高得点を目指したほうが、その方の将来への展望が明るくなることは間違いと思います。

音楽作品は歴史の積み重ねの上に立って出来上がっています。刹那的な作品とは一線を画しています。特に、バロック、古典派を勉強することは、演奏の根っこをしっかりさせ、太い幹を作り、やがて様々な枝を広がらせることに繋がっていくのだと確信してます。

目先の結果も大切かもしれませんが、それはやがて行き止まりにあたってしまうかもしれません。演奏もまさに「温故知新」なのです。そういう意味で、コンクールの「自由曲」の選択は将来に向けての大事な選択でもあると考えます。

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