札幌市|ピアノを弾く時、腕の回転への誤解がよく見られます【音楽工房G.M.P】
2021/09/13
腕の回転が反対になると、弾けるものも弾けなくなるかも?
札幌市南区真駒内駅近くのピアノ教室、音楽工房G.M.Pの大楽勝美です。本日もブログをお読みいただき、ありがとうございます。
ピアノを演奏する時には、指だけでなく腕、特に肘の部分の回転を上手に使いながら、音を柔らかくしたり、重さを乗っけたり抜いたりなど、ピアノテクニックには非常に大切な部位です。しかし、レッスンやコンクールなどでよく見られるのですが、この腕の回転を反対に回している方がとても多いことです。
本来、メロディをクリアに出さなければいけないのに、力が抜けてしまう間違った回転、テクニックで弾いてしまうために、メロディがボケてしまい、しかも無理して音を押さえに行くので、力が入ってしまってミスをしてしまう残念な演奏になってしまう結果になってしまうわけです。
今日は、まずは「腕の回し方」のテクニックについて一つだけ覚えておいていただけるとありがたいです。
《腕は内から外へ》これがポイントです。動きで言うと、水泳の平泳ぎやお相撲が相手を押すとき(突っ張りみたいな)の感じに似ています。
サンプルで載せたショパンのエチュードOp.25-1「エオリアンハープ」と呼ばれる練習曲はまさしく、腕の回転を習得する1番の練習曲といっても過言ではありません。
この練習曲では両手とも腕は内側から外側へと回転させます。そうすると、右手はメロディ、左手はバスの音を弾く時に一番腕の重さがかかり、音がしっかり出ます。多くの方が腕を外側から内側へ回して弾いていますが、それは間違いだと言えます。
内側から外側へ回すメリットは他にもあります。メロディやバスを弾く時の指の角度が鍵盤に対して斜めに滑らせるタッチを使えるので、鍵盤を押さえている時間が直接的に鍵盤を押さえるよりも長くなり、ペダルの踏み変えが楽になります。よくこの曲の演奏で特にバスの音がペダルを踏み変えた時に切れてしまう演奏を耳にします。これは、奏法が正しくないことの証明でもあります。目安として覚えられておくと良いかなと思います。
ショパンでなくても、もう少しやさしい教材で、似たようなテクニックの曲を練習されると、腕の回転の仕方やペダルの踏み変えのタイミングなどのテクニックに、非常に有益になると思います。