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続•効率的なピアノ練習のために

続•効率的なピアノ練習のために

札幌市南区の音楽教室「音楽工房G・M・P」の大楽勝美です。

前回はやはり、「効率的なピアノ練習のために」として、初見演奏の大事さについて述べました。しかしながら、初見演奏は、ピアノの練習にとっても最も効果的かつ効率的な練習であるのにも関わらず、別メニューでの「訓練」が必要になってくるので、ある程度の期間それに忍耐力がどうしても必要になってきます。

ということで、現実的にもなかなか大変な部分があるので「そこまではちょっと大変。」、「面倒だなぁ。」と思う方もいらっしゃるかもしれません。

そこで今回は、少し角度を変えた効率的なピアノ練習方法も述べてみたいと思います。

弾きたい曲≠弾ける曲

「ショパンの英雄ポロネーズが弾きたい」、「別れの曲やエリーゼのためにもやってみたい」。
本当にピアノの名曲は沢山あり過ぎるほどにあります。難易度も初級から上級まで様々です。しかも、大体において弾きたい曲は一筋縄ではいかない曲がほとんどです。初級の曲と言っても必ずと言って言っていいくらい難しい箇所がありますし、しかもそういうところに限って「曲のヤマ場」的なところになっていることが多いのです。それは、ピアノ演奏の極意である「ピアニスティック」な絢爛豪華なテクニック手法を使って、作曲家が「ここぞ」というばかりに張り切って書くからなのかもしれませんね。だから最初は易しく綺麗なメロディでとっつきやすく「いけそう」と思っても、途中から段々難しくなり、ヤマ場にくると「壁」に当たってしまうこともしばしばあります。悔しいかな、弾きたい曲=弾ける曲とは限らない場合があるんですね。

練習曲選びを工夫しましょう

では、どうしたら自分の弾きたい曲を弾けるようになるのでしょうか?
ピアノを勉強されている方の中には、練習曲、バッハ、曲と3冊のテキストが基本で練習されている方も結構いらっしゃるかもしれません。しかも例えば、ショパンの作品を弾くためにツェルニーの練習曲をさらうなどといった、関連性のない練習をしてしまっている方もいらっしゃいます。ロマン派の作品にはロマン派の練習曲を、ベートーヴェンにはツェルニーの練習曲を弾くといった、曲の年代に合った練習曲選びを工夫してみましょう。ただバッハやバロック音楽の作品は日常的にいつも弾くことが理想ではありますが、無理しないようにしてください。
個人的には、どんな作品でも練習曲的要素は入っているので、作品の中での練習曲的パッセージでテクニカルな勉強はできると考えています。もし、練習曲を弾くときでも、1つの立派な作品として音楽的にまとめなければならないということです。特に、ツェルニーの練習曲は往々に伴奏が単純なのでついついおろそかにしがちですが、音楽的に弾くと反対の難しいパッセージがもっともっと生きてくるから不思議です。

レパートリー作りも効率的な練習方法です

「この曲やりたい!」と決心して曲を選ぶ時、まず好きな曲、手の届きそうな曲、つまりちょっと難しいけど練習すればできそうだ、と思ってだいたい選んでませんか?難易度でいうと中〜上級の有名曲に多い気がします。先ほど述べた、ショパンの「別れの曲」、「エリーゼのために」、「英雄ポロネーズ」、「きらきら星変奏曲」などです。
最初、やる気満々で始めた曲が途中で色々な意味でスランプに陥ることがあります。「やっぱり難しかったかなあ・・」と精神的に自信も失いそうになることもあるのではないでしょうか。でも、そこから脱出することができれば素晴らしいと思いませんか?。
自分の力よりちょっと難易度が高い曲を弾くことは、勿論いいと思いますし、必要なことだと思います。でも、それだけではだめなのです。自分が簡単に仕上げられる曲も同時に弾いてみてください。つまり、自分の曲よりうんと優しい曲を弾いてみるのです。例えば、シューマンの「ユーゲントアルバム」は、綺麗で易しい曲が沢山あります。
そんな感じで、初級、中級、上級と三巻に別れている楽譜がありますからそこから自分の好きな曲を、中級の曲と初級の曲を一曲ずつ選び、さらいます。中級の曲を弾いた後で、初級の易しい曲を弾いてみてください。きっと上手に余裕で弾けると思います。もちろん上級と初級の組み合わせでも結構です。ただし、中級と上級の組み合わせはお薦めしません。
難しい曲と易しい曲を同時に勉強することで、易しい曲の方はご自分のレパートリーになって、人前でも自信をもって弾けます。そして、その自信が難しい曲に対するモチベーションをアップさせます。
この相乗効果こそが、効率的なピアノの練習につながるのです。特に易しい曲は、初見演奏の練習にもなります。難しい曲の譜読みもしているので、初級の曲の楽譜は易しく感じることでしょう。
易しい曲と難しい曲との組み合わせの練習は言ってみれば、一石二鳥どころか一石三鳥にもなり得る、効率的なピアノ練習なのです。

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